創業明治三十九年 仁生堂薬局 東京千住

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2015-05-16

第9話 『五月病の漢方薬』

 春は、草木の葉や枝がしなやかにのびのびと成長する季節です。
 しかし、どうやら人間社会の春は、心身にストレスがかかり、心も体ものびのびと出来ない環境に陥りやすい季節のようです。
 本来、のびのびとしなければいけない春に、心配や不安、悩みが生じることで、体にも影響が生じます。
 落ち着かずにイライラし、不安や不眠などには抑肝散(よくかんさん)、それに加えてPMS(生理前の胸の張りやイライラ)やのぼせ、汗が気になれば、加味逍遥散(かみしょうようさん)お勧めです。
 のどの詰まりが気になる場合には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、お腹の張りや胃の痛みには開気丸(かいきがん)、不眠気味で口が苦く、悪い夢が多い方には温胆湯(うんたんとう)、やる気・元気・食欲が無くて、ドキドキしたりボーっとしたりなら帰脾湯(きひとう)がお勧めです。
 どれも、ストレスで凝り固まった気血水の流れを改善し、気持ちを伸びやかに、良いめぐりにしてくれる 漢方薬です。


足立よみうり新聞 2015年05月15日号掲載

PDF 「五月病の漢方薬」足立よみうり新聞 2015年05月15日号掲載

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