漢方豆知識

第42話　『冬におすすめの漢方薬』

　光の春、もう少し寒さが続くこの時期に役立つ漢方薬をご紹介します。
　気温や気圧の変化に対応できなくなり、寒さの影響で痛みやしびれが起こる症状を風寒湿痹といいます。この場合には、袪風湿と補腎陽という方法で、体を温め、血行促進、体の力を補いながら痛みやしびれを改善してゆきます。代表的な漢方処方は独活寄生湯（どっかつきせいとう）。足腰も丈夫にしてくれます。
　しもやけの特効薬は当帰四逆加呉茱萸生姜湯（とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう）です。しもやけの原因は冷えによる血行不良である寒凝血瘀だと考えます。この処方は、冷えて凝り固まった血液の流れを改善する作用に優れ、温かい血液を四肢末端まで巡らせ、冷えを取り除くことでしもやけを防ぎます。ひび割れ、あかぎれにもお試しください。
　乾燥肌には当帰飲子（とうきいんし）や婦宝当帰膠（ふほうとうきこう）がおすすめ。当帰飲子はカサカサ乾燥肌に潤いを与えて痒みやフケ肌を中から改善します。婦宝当帰膠はきれいな血液を増やして体を潤し、穏やかに血行促進、体を温め、婦人科の働きを助けます。生理痛なら婦宝当帰膠！黒蜜味のシロップで、女性に人気の漢方です。

180216漢方豆知識「冬におすすめの漢方薬」.pdf