創業明治三十九年 仁生堂薬局 東京千住

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2019-07-24

第59話 『目の疲れ・目の痛み』

 中医学では「肝は目に開く」と言い、肝の疲れは目にあらわれると考えます。肝がきれいな血液をたっぷり蓄え、その血液を目にスムーズに送り届けることで、目が栄養で潤い、本来の働きや健康を保つことができます。
 起きている間は常に目を使いますが、目を使うことで血液が消耗されます。消耗が進むと目の疲れ、ドライアイ、かすみ目などがあらわれ始めます。目を優しくいたわる処方でよく使用されるのは「飲む目薬」と異名を持つ杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)です。
また、「不通則痛(流れが通じていないと痛む)」「不栄則痛(栄養が足りていないと痛む)」という言葉があります。目の使い過ぎによる痛みは、肝から流れてくる目の血液が足りずに、栄養不足・潤い不足が起こり、目を滋潤できなくなり、痛みが起こると考えます。
目の潤いを補い、痛みを緩和できる洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)は目の痛みのある方にお勧めの漢方薬です。

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