漢方豆知識

第12話　『頻尿、排尿痛』

　夏は、たくさん汗をかくことで尿量が減り、トイレの間隔が遠のくことがあります。また、クーラーによる冷えや、暑さによる疲れなどが影響し、細菌が増殖して膀胱炎になりやすくなります。
　膀胱に炎症があると、頻尿、排尿痛、違和感、残尿感、熱感といった症状が出やすくなります。
　そんな症状に効果的な漢方薬があります。
　急な頻尿、違和感や残尿感には猪苓湯（ちょれいとう）が効果的です。猪苓湯は、症状を感じたら早く服用するほど良く効きます。
心配な方は常備しておくと安心です。
　痛みや熱感が強ければ五淋散（ごりんさん）がお勧めです。清熱利水止痛作用で、膀胱の炎症と痛みを緩和します。
　薬草では、ウワウルシのお茶も予防に役立ちます。
　また、膀胱炎を繰り返し起こしやすい人は、腎と膀胱を強くして、免疫力を高める働きのある補腎薬で体質改善してゆくとよいでしょう。


足立よみうり新聞　2015年08月21日号掲載

「頻尿、排尿痛」足立よみうり新聞　2015年08月21日号掲載