漢方豆知識

第103話　『PMS:月経前症候群』

　生理前になると精神症状や身体症状が現れて不調になるのはPMS（月経前症候群）かもしれません。大抵は生理の一週間位前から症状が現れ、生理が始まると軽減します。
　多く見られるのはイライラ、気分の落ち込み、不安や焦り、胸やお腹の張り、むくみ、動悸、のぼせ、めまい、不眠、過食、肌トラブル、体重増加、頭痛など200種類に上るとも言われています。
　PMSは漢方薬が効果的なことも多く、心身のバランスを整えながら症状を緩和することが出来ます。
　イライラや胸の張りが強い場合は加味逍遙散、むくみが強いなら当帰芍薬散、動悸や頭痛が気になるなら血府逐瘀湯や冠元顆粒、血液不足や元気不足は婦宝当帰膠、十全大補湯、帰脾湯などを使用します。
　ハーブティーも役立ちます。マイカイカ、ジャスミン、サフラン、ミント、オレンジピールやグレープフルーツなどの柑橘系、金針菜などを気分や体調に合わせて選べば、心と体にうれしいひとときとなるのではないでしょうか。


令和5年4月21日　足立よみうり掲載