創業明治三十九年 仁生堂薬局
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東京薬草散歩

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2017-01-30

第24回 春節・節分・薬草園

今年の冬は、とにかく寒い日から妙に暖かい日まで、気温の乱高下が烈しく、身体にこたえますね…。
2017年の薬草散歩・事始めは、また東京都薬用植物園からまいります。
冬まっ盛りなれど、薬草園はこんな時季でも見どころがいろいろあります。

アカキナノキ

寒いので…まずは温室からめぐってみましょう。

温室入って程なく、天井すれすれに咲くピンクの花は、アカキナノキ(アカネ科)。南米原産の高木です。薬草園では1-3月頃に咲くことが多いです。
幹が赤みを帯びることから「アカ」キナノキといわれます。
樹皮は、マラリアの薬として知られるキニーネを含んでおり、「キナ皮」の名で日本薬局方に収載されていました。
キニーネには強い苦味があて、トニックウォーターの苦味づけとしても使われているそうですね。

次、この花はどうでしょう?夏の花壇で見覚えがありませんか?そうですニチニチソウ(キョウチクトウ科)の花です。マダガスカル原産。

ニチニチソウ

外では寒さで枯れますが、もともと低木化する多年草であり、温室では冬でも咲いています。
さてこのお花、薬用植物としての側面も持っており、白血病・悪性リンパ腫などの治療に用いられる抗腫瘍剤ビンクリスチン(商品名オンコビン)の製造原料でもあります。
抗腫瘍成分というのは細胞分裂を阻害する薬ですから、基本的にはであって、厳密な品質管理のもとで精製されてはじめて効果を示すものです。
草を煎じてのめばガンにならないとか、そういう短絡的な話ではありませんので、そういった事はなさらないよう、ご注意願います!

温室で暖まったところで、外を歩いてみましょう。ここは漢方薬に用いる薬用植物のエリアです。

クチナシの実

オレンジ色に染まった果実はクチナシ(アカネ科)。
11月頃には色づいています。
お正月の栗きんとんの色付けでも大活躍でした。
山梔子(さんしし)という生薬で、消炎、清熱解毒の作用があり、黄連解毒湯、加味逍遥散などの漢方処方で用いられています。
「口無し」と言われるとおり、裂開することのないクチナシの実。鳥に食べられて種子を散布します。さして美味しいものではないようで、年を越して、他の目ぼしい木の実がなくなった頃から食べられ始めます。
写真のも、食べられて穴があいてました。これではクチアリですね(笑

さて、この季節にぴったりのネーミングの花といえば、セツブンソウ(節分草:キンポウゲ科)があります。

セツブンソウ

ロックガーデンや、園の奥に広がる雑木林で咲き出しました。
今年は、1月のうちから花を見せています。早いです。いつもは本当に節分の頃(2月2-3日頃)に出て来るんですけどね。
これは薬用ではなく有毒植物です。こんなに可愛いのに、トリカブトと同じ毒成分アコニチンを含んでいたりします。
2cmほどの花は、白い萼片、黄色い蜜腺(花弁が変化)、紫色の雄しべ…と、さながら早春の小宇宙。

園内では、このほかウメやロウバイも良い香りを放っており、ほっこりした気分で散歩できますよ!

今年もどうぞ「東京薬草散歩」を宜しくお願い申し上げます。

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